薬を創る道②植物との対話に必要な植物観察のステップ

こちらは薬をつくる道① | ハーバルメディスン|Herbal Medicine|植物療法|広島県広島市 (herbal-m.jp)の続きになります。

植物と対話しながらの薬創りについて綴っています。

前回は、人間は本来、植物の秘密の言葉を読み解くことなど、霊に関するものを簡単に理解できるしくみにはなっておらず、

植物の秘密の言葉を読み解いたり、霊に関するものを思考するためには、自分の感情やジャッジ、価値観を脇に置き、制限から自由になることが必須であることを述べました。

そのために必要なのが植物観察のステップです。それぞれのステップについてもう少しお話していきます。

植物観察のステップの意味

植物観察は前回も述べたように、

土(ステップ1):先入観を排し、正確に見る
水(ステップ2):植物の生命力を感じる
風(ステップ3):植物の内にある魂の表現を観る
火(ステップ4):本質に触れる

というステップで植物を観察していきます。

ステップ1土(地)の観察は、先入観を排し、正確に見るステップです。

その植物についての自分の価値観や感情、一般的な知識は脇に置き、まず植物をスケッチしていただきます。

なぜスケッチするかというと、「正確に見る」ためにスケッチします。

現にその植物の構造がどのようになっているのか、想像で描くのではなく、スケッチすることで見ることができるのです。

土(地)のステップは土台となる植物の構造を捉えるステップで、一番時間のかかるステップでもあります。物質的なものを緻密に観察し、しっかり全体や部分の構造を把握しましょう。

ステップ2水の観察は、植物の生命力を感じるステップです。

その植物の生命力と一つになり、その植物の中を流れる生命の流れ、成長の方向性を感じていきます。

また、つながりというのも、水のテーマで、同じ科の中で、つながりを見つけたり、正しく比較しその植物の特徴を捉えます。

正しく比較するというのは、そこに優劣をつけたり、自分の感情や主観や価値観を入れないことです。

土(地)、水のステップに時間をかけることは大変重要です。

私たちは普段色眼鏡でほとんどのものを見ており、平等な視点、霊的な視点を養う必要があります。

植物観察は時間と根気が必要なものですが、積み重ねることで、正しく観る、本質的なものを観る、その良い訓練になりえます。

この世で何を観察するのが、平等な視点、霊的な視点を養うのに一番良いか、それは宇宙の星々の諸力を純粋に表現している植物であると個人的に感じています。

ステップ3風の観察は、植物の内にある魂の表現を観るステップで、自分の心を空っぽにし(土、水のステップの流れを踏むからこそできます)、植物がどのように自分の魂に作用するのか、体験していきます。

通常の植物観察はここまでです。

ステップ4火のステップは、本質に触れるがテーマですが、観察したことを実際の行為に移していきます。

植物の力を、人間の霊的な部分も含めて人間にどう活かしていくか、植物と人間、何が一緒に創造できるか、植物が人間と何を創造したがっているか、そんなところを植物と対話しながら思考していきます。

そこまでできれば植物の生きたプロセス、植物の背景にあるものを含んだ良い薬ができます。

火のステップが、実際の薬創りのプロセスになります。

つづく

土屋いづみ

植物観察家:植物の言の葉を読む人。夫と猫4匹と里山で暮らし。
里山に生えている植物や、地球のお庭と名付けた畑で植物を観察しながら、自然の叡智につながる植物観察講座、四大元素と植物観察、里山薬草学、植物から学ぶフラワーエッセンス講座などをお伝えしています。日々のレッスンの様子は、インスタとFacebookをチェックくださいね。
「植物の色・形・ふるまいには意味がある。植物を対話するように観察すれば、精妙な感性や本質を観る目を養う。植物、人間、宇宙のつながりを知る古からの学びや植物との共鳴を通じ、自分と自然の叡智に触れる。」

関連記事

PAGE TOP