こちらのブログは人生の軌跡と奇跡③の続きになります。①からお読みください。
人生の軌跡と奇跡①
人生の軌跡と奇跡①居場所探しへの道のはじまり | ハーバルメディスン|Herbal Medicine|植物療法|広島県広島市 (herbal-m.jp)
人生の軌跡と奇跡②
人生の軌跡と奇跡②~アロマの導き~ | ハーバルメディスン|Herbal Medicine|植物療法|広島県広島市 (herbal-m.jp)
人生の軌跡と奇跡③
人生の軌跡と奇跡③人生最大の転機の訪れ | ハーバルメディスン|Herbal Medicine|植物療法|広島県広島市 (herbal-m.jp)
「植物の色・形・ふるまいには意味がある。植物を対話するように観察すれば、精妙な感性や本質を観る目を養う。植物、人間、宇宙のつながりを知る古からの学びや植物との共鳴を通じ、自分と自然の叡智に触れる。」
私の一生かけて皆様に伝えたいメッセージがどのように生まれたのか、私の人生の軌跡(バイオグラフィー)をたどりながらお伝えしています。
今回は、いよいよ植物観察との出会いと、西洋医学をベースにした植物療法への違和感について。
里山での植物療法
里山に移り住んでからは、足元の里山の薬草たちを活用したり、自然に寄り沿い、持続可能な暮らしについてや循環を作り出すことを実践するようになりました。
当たり前に日々が植物と一緒の暮らしになりました。
里山に完全に仕事を移す前は、いったい誰がこんな不便なところに来てくれるだろうか?と不安でしたが、里山ならではの環境を活かし、ハーブを育て活用するというような体験型イベントなどをたくさん開催し、レッスンでもふんだんにフレッシュハーブを活用していきました。
そうすると、たくさんの人が地球のお庭に来たいと言ってくれるようになりました。
植物療法も、精油を使用するというよりも、天然の植物から漂う香りがそこにあり、どちらかというと、もうアロマの小瓶はそんなに必要と感じなくなり、植物そのものを活用するようになりました。
アロマの小瓶の向こうの植物、そして植物が育つ環境や自然、太陽や月のリズム、四季の流れ、星の動き、そんなことを感じながら植物をホリスティックな視点で観、植物を通じて自然界のことを学ぶ在り方に変化していきました。
もっと植物の本質に触れたくなり、以前学んだことのあるフラワーエッセンス療法を学びなおし、そのつながりでゲーテ・シュタイナー的植物観察に出会ったことは、私の人生に大きく影響を与えました。
フラワーエッセンスの各エッセンスの定義(どんな感情にどの植物が有用であるか)は植物観察から理解できることを知りました。

ゲーテ・シュタイナー的植物観察とは
植物観察というと、植物をたくさんに見て、その植物の名前を知ったり、見分けをしたり、その植物のプロフィールに簡単に触れたりするような、植物観察会が各地でされていると思います。
ゲーテ・シュタイナー的植物観察はそれらの観察とは異なります。
1つの植物を植物と対話するように、土→水→風→火という四大元素の流れでみていきます。
一つの植物を何時間も観察したり、1年かけて時の流れの中で成長する植物を観察します。
1.土の観察:先入観をのけて正確に見てスケッチする
2.水の観察:比較する。つながりや科ごとの関連性、時の流れの中での成長などを見る
3.風の観察:花の姿、色、形、香り、質感などから魂に響くものを感じる
4.火の観察:法則性をみつける。植物の本質的な力と出会う
このステップを通じて、その植物との交感が始まります。
このステップを踏むのは、印象から反射的に浮かんでくる感情、自分との関係性によるジャッジ、個人的な体験や自分の思い込みを脇に置き、平等な視点で観ることが重要だからです。
何という名前の植物なのか、植物好きな人は、そういうことに興味があるかもしれませんが、人はそこに当たり前にその色とその姿の植物が存在することを認識しています。
なぜその植物がその色や形をしているのか、なぜそのふるまいをしているのか、植物の色や形に「問い」を持つ人は少ないかもしれません。
ゲーテ・シュタイナー的植物観察は、その植物の色や形を作っている「背後にあるもの」を捉えていきます。
植物を見るように考える、考えるように観て、その背後にある目に見えない本質的なものを捉えていきます。

植物療法なのに、植物から学ばない植物療法への違和感
ゲーテ・シュタイナー的植物観察に出会い、アロマやハーブの見え方がこれまでと変わってきました。
アロマやハーブは一般的にブレンドして用います。目的に応じてアロマやハーブを選びブレンドしますが、その際、成分についても目的にあったものか、安全に活用できるか、ブレンドの相乗効果など必ず考えます。
さらに香りや色の調和、使う人の好みなども考えながら総合的に行います。
植物療法は、しっかりと植物の有用成分について学びます。それは期待する薬効を得るためや安全性に関係するので大変重要ですが、
ゲーテ・シュタイナー的植物観察に基づき考えれば、「植物の成分は、その背後にある力の働きによってつくられる、結果としての産物です。」
結果として生じる一つ一つの結晶化した成分を単独に見ていても、その背後にある動いている力や作用を読み解くことはできません。
それは、例えるなら彫塑家が自分の想いによって手を動かし、その作品が生まれるように、その作品をただの「物」として、結果として、止まったものとして認識していても、その彫塑家の想いにたどり着けないのと一緒です。
その結果を「物」としてみるのではなく、それを生んだ彫塑家の想いに心を寄せることで初めて、そのものを知ることができるということです。
植物療法も、その植物の色・形・ふるまいの中に含まれる植物の理念(本質)を知れば、自然界に生きる植物の知恵や本質に根付いた植物療法が行えます。
今主要に伝えられている植物療法のほとんどは、植物そのものをしっかりと観察することなく、成分を見てそこに重きを置いています。
それはいわば「植物を物質の箱に閉じ込め活用している」ように感じます。
ストレスケアやホリスティックな視点を大事にしているとはいえ、そんな側面があるように思います。
植物観察から植物療法を学べばもっと理解が深まるのにという想いが強くなりました。
つづく
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