JA広島総合病院の新人看護師研修で、 「看護に活かすアロマケア」~ハンドトリートメント体験~ の講師を勤めさせていただきました。
新型コロナの影響で、特に医療従事者の方は、感染対策を徹底され、プライベートでも閉鎖的に過ごしておられることと思います。
そんな中、新人の看護師さん達の元気が無いとご相談を受け、研修を承りました。 触れるという機会が希薄になっている看護師さん達にあえて、触れる体験をしてほしいと、 それはきっと患者さんとの関わりにも影響するだろうとの考えでのご依頼でした。
アロマテラピーの話の中に、嗅覚や触覚の話も組み入れ、ハンドトリートメントをお互い行う実習をしました。
看護師さんたちの笑顔が見られ、私も和みました。
触覚は、感覚の中でも、土台になる感覚です。
赤ちゃんは、お母さんと一体だったお腹の中から、産道を通り、圧力を感じながら世界へ出る。
おくるみは、足先、手先までしっかり包む。
自分と世界との境界をだんだんと内側から感じていきます。
自分の輪郭がわかるというのは安心する感覚につながります。
そして、それは人間関係の距離感や社会との距離感、立ち振舞いに影響します。
触れることの少ない昨今。 アロマトリートメントで、触れることは、癒しにとどまらず、人間としてのベースとなる感覚を育むことができると考えます。
人間としての結びつきを思い出したり、自分のアイデンティティーを思い出したり、魂の求める感覚に触れる機会になるのではないかと、 そのように感じながら、これからも施術していきたいと思います。