自分の本当の声を聞くには?①目の役割

自分が本当はどうしたいのか? 毎日忙しいと感じながら過ごし、あっという間に一日が過ぎて、本当の気持ちと向き合う時間がなかったり、自分のことがわからないってことありませんか?

自分の本当の声を聞くためには、まず「静けさ」を作り出すことが必要です。

本当の声は静けさの中にあり、静けさを聞かない限り、自分の本当の声は聞こえてこないからです。

物質主義の社会の中、生産性が求められ、もっとたくさん、もっと早くと掻き立てられることが少なくないですが、そんな社会だからこそ、あえて「静けさ」を感じる時間を意図的に作り出す必要があるかと思います。

どんなに忙しくても、1週間に1回1時間は読書の時間を持つとか、毎日5分でも自分の肉体や心で感じていることに意識を向けるとか、瞑想の時間をもつなど、静けさを作る方法もいろいろとあるかと思います。

私がおすすめするのは「植物観察」です。

何かを観察するというのは、自分の感情や思考を脇に置き、意識をそこに集中させることができます。

この世で、何を一番観察するのが、良いかを想像してみると、植物が一番かと思います。

動物や人間には個性があって面白いですが、感情を持っている分、自分の感情も影響を受けやすいです。

植物は、時間とともに成長していく様子やその変化を観察することができますが、無機物や鉱物には短いスパンでは変化がありません。

中庸でかつ自然のリズムを感じやすい植物を観察することが、一番おすすめです。

植物観察は、植物について知ったり、植物と自然界の関係性についての学びが、大きな目的と思われている方が多いかと思いますが、植物観察はそれよりももっと大事なことである「私たちに本質的なあり方を思い出させてくれる」行為です。

今回は、なぜ自分の本当の声を聞くために、植物観察が有用なのかについてお話していきたいと思います。

目の役割

ハーバルメディスンで行っている植物観察は、一般的な植物の種類をたくさん覚えるというような、知識的な植物観察とは違い、一つの植物と時間をかけて対話するような植物観察です。

観察の「観」は観音様の観ですね。

観音様は「観世音菩薩」といいますが、観世音とは「世の音を観る」という意味だそうです。

音を聞くのではなく、音を観る。

私たちは目は見るもの、耳は聞くものと思っていますが、一つの感覚器官で、ほかの感覚を受け取ることができます。

目で聞いたり、目で触ったり、目で味わったり、目で嗅いだりすることができます。

そういう感覚が「本質を観る」のには大事になるのです。

そうやって、一つの感覚器官をあらゆる刺激を受け取る感覚器官として養い、見た物の本質を洞察することを「観る」と言うことができます。

観察を積み重ね、目をほかの感覚を受け取れる器官へと磨きをかけることが重要です。

微妙な刺激や繊細な刺激を感じるようになります。

植物を観察する力は、そのまま自分を精妙に観察する力になります。


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土屋いづみ

植物観察家:植物の言の葉を読む人。夫と猫4匹と里山で暮らし。
里山に生えている植物や、地球のお庭と名付けた畑で植物を観察しながら、自然の叡智につながる植物観察講座、四大元素と植物観察、里山薬草学、植物から学ぶフラワーエッセンス講座などをお伝えしています。日々のレッスンの様子は、インスタとFacebookをチェックくださいね。
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